MENU

INNOVATION IS GREAT
FacebookTwitterGoogleLinkedIn
Feed
英国進出、輸入や研究連携へのお問い合わせ
Mail

CONTENTS

HOME > BLOG > 英国大使館・国際協力銀行共催『英国エネルギー・インフラ投資セミナー』を開催

英国大使館・国際協力銀行共催『英国エネルギー・インフラ投資セミナー』を開催

  • 14 December 2017
  • Feed

2017年11月8日(水)、駐日英国大使館にて英国のエネルギー、交通を含むインフラ、不動産を含む都市開発における市場について紹介するイベントが開催されました。

 

当日は、英国の国際通商省本部(以下DIT:Department for International Trade)より各分野のスペシャリストを招くとともに、マーケットを牽引する日英両国の企業担当者を招き、英国における投資機会に関するセミナーを実施。英国への投資に関心を持つ日本の商社、インフラ関連企業、金融関連企業などから多数の来場者にお集まりいただきました。以下に、各パートにおける登壇者のプレゼンテーションの要約を掲載します。

 

基調講演
登壇者:DIT スーザン・コールドウェル

DIT スーザン・コールドウェル氏本日私がお伝えしたいのは、いかに英国が魅力的な投資先かということです。英国は世界第5位の経済国であり、欧州では対内直接投資と本社などの主要戦略投資において第1位です。また、現在19%とG20において最も低い法人税率を課していますが、今後はさらに下がる予定になっています。これらの事実によって、世界銀行は英国を世界でベスト10に入るビジネスフレンドリーな国に選んでいます。また、自動車産業、財務サービス、クリエイティブ産業などの強みがあります。さらに、世界トップ10のうちの4つの大学が英国にあり、これらは教育だけでなくイノベーション・研究開発といった面でも大きな役割を担っています。英国はEUを脱退しますが、今後もさらに世界からの投資を誘致するためにDITをつくりました。政府はさらにビジネス分野での成長を目指して、外国の投資家にもオープンな環境を提供しています。

 

プレゼンテーション1「英国エネルギー転換と日本にとっての投資機会」
登壇者:DIT トム・ラフ

DIT トム・ラフ氏現在の英国ではエネルギー分野で大きな変化が進んでおり、国外からの投資機会が大いにあります。その理由の一つは、英国では電力需要がかつてないほど高まっていて、大規模な改革が必要になっているという点です。さらに、気候変動への対応のために排出する炭素を削減しなければならないという大きな課題もあります。電力を十分に、安価に供給しながら、低炭素社会を実現していく。この目標を実現するために、英国では原子力発電は推進しつつ、洋上風力発電のような再生可能エネルギーや電気自動車の開発にも補助金を出して育成していく方針をとっています。

 

英国では将来、洋上風力発電(図1で’Offshore Wind’とある濃い緑の帯)が相当大きな電力供給の柱となっていくという予測が示されています。一方、黒い線で表されている二酸化炭素は2050年には排出ゼロにしていくことが示されています。

 

炭素を減らしながら経済成長を実現する政策、Clean Growth Strategyを打ち出し大きな変革の時期を迎えている英国には、エネルギーセクターに大きな投資のチャンスがあるのです。

 

図1 発電方法別の電力供給量とその炭素強度

図1 発電方法別の電力供給量とその炭素強度
英国では、洋上風力発電が将来の主要な電力供給源になると期待されている
※画像をクリックすると別タブで拡大表示します

 

【その他の登壇者とプレゼンテーションのテーマ】

  • 「テクノロジーがエネルギー市場へもたらす影響と日英協力の機会」
    Reactive Technologies CCO ジェンス・マドリアン氏
    ネットワークコマーシャルディレクター クリス・キムメット氏
  • 「エネルギー転換期にある英国市場への戦略的投資のための参入経路」
    The Ingenious Group インフラストラクチャー上級投資ディレクター ロベルト・カスティリオーニ氏
  • 「英国エネルギー市場の現状、洋上風力発電の今後の可能性」
    丸紅株式会社 海外電力プロジェクト第五部 副部長 岡垣啓司氏

 

プレゼンテーション2「英国の交通機関への投資機会–鉄道フランチャイズと車両」
登壇者:DIT 交通分野スペシャリスト ピアーズ・トンプソン

DIT 交通分野スペシャリスト ピアーズ・トンプソン氏英国の鉄道セクターはよく整備されていますが、まだまだ投資の機会は豊富にあります。英国では1990年代の鉄道事業民営化以来、旅客数は増加を続け、ここ20年で2倍に伸びています。また、乗車距離も1995年以降36%伸び、貨物輸送分野も好調に推移しています。

 

 

 

 

こういった状況を受けて、既存の鉄道ネットワークをよりインテリジェントなものに変えていく必要性が生まれており、ここにも新しい技術の導入が期待されています。今後政府では、鉄道セクターに将来2000億ポンドの投資をする予定にしています。さらに英国では、500億ポンドを投じた高速鉄道など、新しいプロジェクトにも取り組んでいます。これは、ロンドン、マンチェスター、リーズ、バーミンガム、シェフィールドなどの地方都市をつなぐものです。図2は、英国の鉄道ネットワークの規模を表しています。実は現在、このルートの35%しか電化されておらず、今後電化が進む予定です。それに伴う車両のリニューアルなども含め、鉄道セクターには、大きな投資の機会があると予想しています。

 

図2 英国の鉄道ネットワークの規模

図2 英国の鉄道ネットワークの規模
※画像をクリックすると別タブで拡大表示します

 

【その他の登壇者とプレゼンテーションのテーマ】

  • 「英国鉄道投資を行う日本企業への融資事例」
    国際協力銀行 インフラ・環境ファイナンス部門 社会インフラ部第1ユニット長 鈴木洋之氏
  • 「英国鉄道車両市場における日立の知見と投資機会」
    株式会社日立製作所 鉄道ビジネスユニット 海外交通営業本部欧州部部長 伊藤国彦氏

 

プレゼンテーション3「英国の規制資産と日本投資家への適正」
登壇者:DIT 規制資産スペシャリスト ピアーズ・トンプソン

今回のプレゼンテーションで私が主に取り上げたいのは、以下の3点です。

  1. 英国の規制インフラ部門が、長期的に安定した低リスクの長期指数に連動したキャッシュフローを提供していること
  2. ほとんどの資産が既に民営化されているにもかかわらず、年間250億ポンドの新規の設備投資が必要となるため、新たな株式が頻繁に必要となること
  3. 英国の経済規制が信用格付け機関によって世界最高レベルの評価を受けているということ

 

これらの点から、海外の投資家が英国の規制資産に長期的な投資をお考えになるのは、非常に適していると言えます。図3は、具体的にどの部門が規制を受けているかを示します。空港、送配電網、鉄道、上下水道、通信などがその対象となっています。英国の規制当局は、政府機関ではありますが独立した存在です。つまり、党派政治から独立して、長期的な視野で活動することができます。そして、投資家、消費者の両方の利益を勘案できる立場にあるのです。

 

図3 英国の各インフラ部門における規制

図3 英国の各インフラ部門における規制
※画像をクリックすると別タブで拡大表示します

 

規制は5年から8年のサイクルで働き、事業者の事業計画を評価し、それを公表するという非常に客観性と透明性の高いプロセスとなっています。投資家側としては、事業会社のバランスシートをしっかりと確認していただき、過去、現在、将来の状況をしっかりと把握しながら、長期的な視点でパートナーシップを組んでいただければと思います。

 

図4 5年から8年のサイクルで動く英国の規制資産のサイクル

図4 5年から8年のサイクルで動く英国の規制資産のサイクル
※画像をクリックすると別タブで拡大表示します

 

【その他の登壇者とプレゼンテーションのテーマ】

  • 「規制されたインフラへの投資案件ケーススタディを含む英国市場の概要」
    Dalmore Capital 最高経営責任者 マイケル・ライアン氏
  • 「洋上風力発電所と本土を結ぶ海底送電ケーブルへの投資事例」
    三菱商事株式会社 新エネルギー・電力事業本部海外電力事業部 送電チームリーダー 部長代理 梅村寧氏
  • 「英国欧州間国際送電網への投資の事例」
    住友電気工業株式会社 海外電力システム営業部 第2グループ グループ長 永田茂氏

 

プレゼンテーション4「英国の都市開発・不動産市場と投資機会」
登壇者:DIT 資本投資主諮問官 トニー・ダナハー

DIT 資本投資主諮問官 トニー・ダナハーここ10年から15年で不動産開発市場は抜本的に変わってきました。かつては、銀行と緊密に組んで小さなグループで行っていた不動産開発でしたが、現在どこのプロジェクトであっても海外からの資金が入ってこないものは皆無です。小規模な案件から大規模なものまで、英国には様々なプロジェクトがあり、投資家の姿も様々です。全国では、約500億ポンドのインフラプロジェクトが計画されています。私達DITでは、海外投資家と地域に詳しい専門家を結びつける役割も果たしています。また、リスクを少なくするための仕組みづくりなども行っています。

 

 

図5 DITがサポートする投資プロジェクト

図5 DITがサポートする投資プロジェクト
※画像をクリックすると別タブで拡大表示します

 

インフラ投資の一つの例が、現在計画が進行中の高速鉄道(HS2)です。これは単なる鉄道路線の新設ではなく、英国の経済構造を抜本的に改革するという狙いがあります。一定の地域に製造業だけが集まっていた状態を改め、産業構造の転換や教育分野への投資を進めていくことが期待されています。駅の建設なども進められており、投資の機会は大いにあります。また、住宅分野も有望です。英国は人口増加率が欧州で一番大きい国です。しかし、住宅の供給は非常に不足しています。ここにも大きな投資のチャンスがあるのです。

 

Brexit(英国のEUからの離脱)の影響はあるかもしれませんが、GDPの成長率は安定しています。通貨も好調です。大手ファンドの欧州非上場不動産投資家協会(INREV)は、英国は引き続き欧州の中心的な地域であり続けるとしています。長期的な視点を持った投資家の皆様の参入を期待しています。

 

【その他の登壇者とプレゼンテーションのテーマ】

  • 「英国の不動産投資における事例紹介」
    Standard Life Investments Japan CEO ニール・スレーター氏

 

ライター 田中 実典

 

「英国エネルギー・インフラ投資セミナー」の一部のプレゼンテーションを含む再生リストを公開しましたので、ぜひご視聴ください。

 


 
駐日英国大使館・総領事館 国際通商部(DIT Japan):
DIT Japanは、英国政府のDepartment for International Trade(DIT:国際通商省)の日本オフィスです。DIT Japanは英国製品・サービスをお探しの日本企業へ情報提供を行っています。また、日本企業の英国進出および英国での既存事業の拡大の際に必要なサポートを提供しています。これらのサービスは秘密厳守・無償にて行っております。

英国進出・英国での事業拡大、英国製品やサービスの輸入に関してご質問がございましたら、こちらまでお問い合わせください。

MENU