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英国企業と日本企業のコラボレーションが拓くエネルギー事業の未来

  • 13 March 2018
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2018年2月13日(火)、駐日英国大使館が主催する「英国エネルギーイノベーションセミナー」が開催された。今回来日したのは、エネルギー分野を先駆する英国でも特に革新的なテクノロジーやビジネスモデルを展開しているリーディングカンパニー5社である。各社は日本企業とのコラボレーションにも積極的な意欲を見せており、そのメッセージには日本企業がエネルギー市場でイノベーションを成し遂げるための重要なヒントが示されている。

 

英国では世界で初めて長期的な気候変動の法律を成立させ、温室効果ガス排出量を2050年までに80%削減を進めるべく国家的な施策として低炭素電源への転換を進めている。英国大使館一等書記官(エネルギー・インフラ担当)の Tom Luff は、「この取り組みを消費者の目線に立っていかに低いコストで実現できるか、そこでの重要な鍵を握るのがテクノロジーを活用して送配電網の柔軟性を確保することです」と示唆した。

 

これが今回の英国エネルギーイノベーションセミナーの背景であり、「英国でも特に革新的なテクノロジーを展開する有力企業を招集しました。英国企業と日本企業のパートナーシップを通じて新たなビジネスチャンスを創造するとともに、両国においてエネルギーシステムの変革が加速することを強く望んでいます」と語った。

 

開会の挨拶をする駐日英国大使 ポール・マデン

開会の挨拶を行った Paul Madden 駐日英国大使も、「英国と日本はお互いに島国であるなど多くの共通点をもっています。また、日本が今後の数年間にわたって直面すると思われる課題の多くは、1990年代には電力自由化に踏み切っていた英国がすでに経験してきたことであり、英国企業は日本の皆様にその知見を提供することができます」と語るとともに、「エネルギー分野における両国のコラボレーションは、現在および将来にわたる共通課題に対処するための非常に重要なアプローチとなります」と期待を示した。

 

 

日本における新エネルギーとヨーロッパから学ぶべきもの
Delta Energy & Environment Ltd.

今回のセミナーに来日したイノベーティブな英国企業5社の中から先陣を切って登壇したのは、ヨーロッパ全域で急成長している分散型エネルギー市場においてコンサルティングやリサーチなどのサービスを展開している Delta Energy & Environment社 Head of Business Development – Japan and Asia Pacific の Leon Gielen氏である。

 

Delta Energy & Environment社のLeon Gielen氏

「現在のヨーロッパは電力市場2.0という段階にあり、送配電網のあらゆるところに分散型エネルギー資源が導入されて互いに関係し合い、消費者にもかつてない多くの情報が提供されるようになりました。この変革の波は日本にも迫っています」とGielen氏は示唆した。

 

 

 

 

もっとも日本の電力市場はヨーロッパとはまったく違った事情や文化的側面もあり、「ヨーロッパで確立されたビジネスモデルを日本に展開する上では、現地化が最も重要な要件となります」と説いた。

 

分散型エネルギーがもたらす変革の力
Centrica Business Solutions

次に登壇したのは、分散型エネルギーに関する知見や最適化の手法、ソリューションを提供しているCentrica Business Solutions社 RoW Sales Director の Matt Chassagne氏である。 同社は英国最大のガス・電力会社であるBritish Gasなどを傘下に持つ総合エネルギー会社であるCentrica社の一部門であり、電力自由化地域における豊富な経験を生かして、分散エネルギーを有効活用するソリューションを提供している。

 

「第四次産業革命と称されるデジタル化の流れの中でエネルギーに関しても新しい課題が浮上しており、88%の企業がエネルギー効率を高めたいと考えています。また、33%の企業がビジネス持続性にとって何が最適かという観点からエネルギーを選択すると答えています」とChassagne氏は、エネルギー市場を取り巻くニーズの動向を示した。

 

Centrica Business Solutions社のMatt Chassagne氏

また、日本においても太陽光発電や小型のコージェネレーション(熱電併給)システムがかなりの割合で普及している状況を捉え、「これらのテクノロジーを精査した上で、顧客自身がエネルギー供給の制御や需要の管理を行える分散型エネルギーのソリューションを提供していきます」とChassagne氏は語った。ヨーロッパ、北米、オーストラリアを中心として延べ150メガワットの太陽光発電、750メガワットのコージェネレーションシステム、49メガワットの蓄電池を管理している実績に裏付けられた専門知識と技術を日本でも展開していく考えだ。

 

バーチャル発電所が持続可能なエネルギー市場に拓く道
Limejump Ltd.

Limejump社のNing Zhang氏

3人目の登壇者は、ビッグデータやクラウドを用いたユニークなVPP(Virtual Power Plants:仮想発電所)を手がけるLimejump社
Executive Director の Ning Zhang氏である。

 

 

 

 

「私たちは2012年に創業したばかりのベンチャーですが、将来100%再生可能エネルギーが使われる日が来ると信じています。その一翼を担うべく、私たちの技術を使って世の中の動きをさらに加速させていきたいと考えています」とZhang氏は、このビジネスに懸ける熱い思いを語った。

 

Limejump社はライセンスを受けたエネルギー供給者でもあり、実際にVPPの技術を用いて分散エネルギー資源を集約(アグリゲーション)して、系統安定化などの市場で運用している。これらの分散エネルギー資源を秒以下の高速で制御できる技術を確立したという。この技術によって分散エネルギー資源を所有する企業は、大型の発電所を所有する電力会社と同等もしくはそれ以上のビジネス機会を得ることができる。「VPPはより大きな柔軟性をエネルギー市場にもたらすとともに透明性を高め、高い経済価値を提供します」とZhang氏は説いた。

 

柔軟なエネルギーによる価値創造
Origami Energy

4人目の登壇者は、エネルギーの供給者、トレーダー、需要家に対して分散型エネルギーのソリューションを提供しているOrigami Energy社 CEO の Peter Bance氏である。ちなみにOrigamiという社名は、指先を上手く使って1枚の紙からクリエイティブな作品を生み出す日本の「折り紙」に由来するという。

 

Origami Energy社のPeter Bance氏

「現在のエネルギー市場では、技術領域において世界レベルのパラダイムシフトが起こっています。何百万という小規模な分散型エネルギーのアセットが集約され、デジタル化の流れの中で統合されようとしています。そこから生み出されるビジネス機会は巨大です」とBance氏は語るとともに、「複数のアセットから横断的に電力を購入し、トレーディングを行い、販売できるテクノロジープラットフォームを構築することで、経済システムの全体最適化を図っていきます」という構想を示した。目指すのはあくまでも汎用的なグローバルソリューションであるが、同時に各国/地域の市場ニーズにあわせて柔軟にカスタマイズできるプラットフォームとして展開することで、分散型エネルギーの価値を顕在化させていくとする。

 

エネルギー市場に新技術がもたらすインパクトと日英協力の機会
Reactive Technologies

5人目の登壇者は、IoTやクラウドベース通信に関する独自技術をエネルギー市場に展開しているReactive Technologies社 Commercial Director Networks の Chris Kimmett氏だ。

 

Reactive Technologies社のChris Kimmett氏

同社が最も重視するのは「電力安定性と品質」「可視性と分散型発電機」「制御と柔軟性」の3つのテーマで、「発電施設や送配電網から収集したデータの可視化やレポーティングをサポートする分析プラットフォームのGridMetrix、需要家のエネルギー管理を最適化するDSR(Demand Side Response)、発電事業者と需要者間の電力購入契約(PPA:Power Purchase Agreement)を効率化するなどのソリューションを提供し、電力システムの将来を見据える中でシステムの運用コストを大幅に削減しています」とKimmett氏は語った。

 

本社をロンドンに構える同社だが、フィンランドに設置したテクニカルセンターには旧ノキア出身のソフトウエアエンジニアで構成された研究開発チームを擁している。通信とエネルギー分野の専門知識を融合することで、さらに革新的なソリューションを生み出して提供していくという。

 

ライター 小山 健治

 


 

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