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グローバルな科学とイノベーションのパートナー、英国

  • 06 October 2016
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グローバル事業となった科学。ヒッグス粒子のような素粒子物理学上の新発見や、新型感染症の高速解析など、近年の偉大な業績の多くは国際的な協力から生まれています。英国は何世紀にもわたって、DNA、MRI(磁気共鳴映像法)、IVF(体外受精)などにおいて世界の科学をリードしてきただけでなく、国際的な共同研究の中心地にもなってきました。英国は今後、EU(欧州連合)を離脱する予定ですが、グローバルな知識経済大国として、優れた研究とイノベーションが英国内および英国と他国との協力で生まれるよう支援していくことを、これまで以上に重視しています1

 

イノベーションの創造
英国は2016年のグローバル・イノベーション・インデックスで3位になりました。これは、英国にはイノベーションを生み出す力強いエコシステムがあるためです。英国では、世界一流の大学と研究機関が、産業界および世界各国のパートナーと緊密な関係を築いています。そして、優れたインフラの存在と創造性も今回の結果に貢献しました。

 

ロンドンの街並みとテムズ川

英国におけるイノベーションを先導するインキュベーターの数は、ヨーロッパ随一を誇ります。特定分野に特化したインキュベーターが、起業家やベンチャー企業の育成に取り組んでいます。その1つである"SETsquared Partnership"は、バース大学、ブリストル大学、エクセター大学、サウサンプトン大学、そしてサリー大学が参加する地域企業パートナーシップです。13年前に創立した同パートナーシップは、これまで1,000を超えるスタートアップを支援し2、集めた融資は1,300億円を超えます。ロンドンは、コンパス社が発行する「グローバル・スタートアップ・エコシステム・ランキング」内の、テック・スタートアップ・ランキングで6位、 スタートアップ企業の時価総額ランキングでは世界2位にランクインしました。ロンドンという土地が持つグローバルなビジネスネットワークが、スタートアップ企業の成功に貢献しているのです。 英国スタートアップ企業に対する海外からの資金も増加傾向にあり、ヨーロッパ市場で最も"ユニコーン"と呼ばれる非上場のスタートアップが生まれやすいと言われています3

 

英国は特にデジタル技術で高く評価されています。金融業界を見ると、英国のイノベーションの多くはロンドンから生まれています。テクノロジーと大手金融機関が互いに協力する環境のもと、GoCardless社などのフィンテック企業が誕生し、発展することも自然の成り行きと言えるでしょう。

 

GoCardless社 — グローバルな英国がフィンテック革命を推進している理由

2011年に設立したGoCardless社は、銀行間決済の世界的ネットワークの創造を目指しています。創業時より国際的視野を持ってきた同社のシステムは、銀行との協力のもとで構築されており、従来は大手銀行に限られていた自動引き落としによる反復決済を誰もができるようにしました。起業家から大企業まで、そのメリットはあらゆる組織にとって革命的です。支払遅延の削減やキャッシュフローの改善が可能となり、その結果、イノベーションに取り組む余地が生まれるからです。

 

現在、Thomas Cook、Financial Times、Box.comなど、欧州の2万社を超える革新的企業が、簡単に決済できるGoCardless社のサービスを利用し、それによって自社の中核業務により注力し、顧客満足度のアップを実現しています。ここから好循環が生まれ、英国のイノベーションの評価もさらに高まっています。GoCardless社は当初、英国内の企業に焦点を置いていましたが、急速に拡大し、現在はフランス、ドイツ、スペインでもBACS(英国銀行自動決済システム)とSEPA(単一ユーロ決済圏)の自動決済システムを通じて利用できるようになりました。今後さらに世界規模への拡大が予定されており、国境に捉われない新たなグローバル決済ネットワークが確立されることでしょう。同社の創業者によれば、成功に不可欠な役割を果たしたのは、ロンドンにあふれるイノベーション文化でした。

 

「(GoCardless社)は一流のテクノロジー企業に囲まれています。互いにサポートし合う協力的な環境で、国際的に有能な人材も揃っています。ここから、XeroやQuickBooks、Zuoraといった他の革新的な決済サービス企業とも重要なパートナーシップを築くことができました。」

 

最近、日本のソフトバンク社に240億ポンドで買収された英国のARMホールディングス社は、世界の最先端のデジタル製品で使われるシリコンチップの設計会社です。単に大手企業であることにとどまらず、他社のイノベーションにも役立っており、「モノのインターネット(IoT)」などの様々な分野で新しい応用技術を支援しています。

 

産業界に開かれた英国の研究機関

研究室での実験の様子

英国における科学の基盤がしっかりしている理由は、国際的に有能な人材を引きつけることができるためです。英国随一の学術団体である王立協会によれば、英国の大学の研究者は英国以外の外国人が全体の4分の1を超え、博士課程の学生は半数が留学生です。英国はまた、研究を重視する他の国々との共同研究の拠点でもあります。論文の国際的な共同執筆率は世界2位で、その割合はますます高まっています4

 

 

また、英国は欧州の科学と研究に大きく貢献しています。EUが実施する研究・イノベーションの大規模プログラム「Horizon 2020(※)」を通じて、英国は現時点で同資金全体の15.5%、参加国中2番目に多い、約20億ユーロを確保しています。特にケンブリッジ大学は、欧州のすべての研究機関の中で、最多数の研究助成をEUから受けてきており、現在もなおEUから多額の支援を受け続けています。

 

英国に拠点を置いたり、提携関係を持ったりすることで、欧州トップクラスの研究・イノベーション活動と協力するチャンスが得られます。これまで、EUの研究プログラムから支援を受けた日本人研究者の共同研究プロジェクトのうち、約75%が英国の研究機関と提携して実施されてきました5。英国がEU加盟国である間、「Horizon 2020」などの欧州委員会の研究助成に申請する英国の大学は、英財務省の保証のもとで助成を受けることができます。EU離脱後も継続される研究プロジェクトも、これに該当します。つまり、英国の企業と大学は資金について確実な見通しが持てるのであり、英国がEU加盟国である間は、競争の激しいEUの研究助成に引き続き申請していく予定です。

 

人々の生活の変革に役立つ、英国の大学で行われている研究

オックスフォード大学

目の不自由な人は世界で4,000万人にのぼり、自力で生活する難しさやクオリティ・オブ・ライフの低下に苦しんでいます。多くの人々が人の顔の認識、文字を読むこと、夜間の歩行といった日常的活動に困難を感じています。そこで、オックスフォード大学が開発したものは、視力を強化するウェアラブルな技術。この技術を使った「スマートグラス」は顔や文字、障害物といった近くの物体を検知し、視力を強化することで、視力の極めて弱い人でもそれらを見て、相互作用できるようにしました。スピンアウト企業であるOxSight社は、とても難しいケースでも視力を回復でき、生活の向上に役立つスマートグラスの普及を目指しています。オックスフォード大学に拠点を置く同社は、世界一流のコンピュータ科学者と眼下学専門家との共同作業が可能となり、人工知能ソフトウェアを用いたスマートグラスの開発へとつなげました。

 

この装置は一見、サングラスに見えますが、スクリーンの背後にカメラ、コンピュータ、アルゴリズムを学習する最新機器がついており、物体を即座に検知し表示することが可能です。スマートグラスは最近、Googleのグローバル・インパクト・チャレンジ賞の資金援助のもと、王立盲人協会(RNIB)の協力を得て行われた大規模な全国的試験において有効性が実証されました。

 

海外からの留学生もまた、英国の世界一流の大学に重要な貢献をしています。英国政府は、英国の大学が世界中の優秀な学生を今後も引きつけるものであってほしいと考えています。日本人学生にとっても、英国は欧州での留学先第1位です6。日本人学生が英国留学で大きな成果を収め、英国人学生に刺激を与え、英国経済を強化し、世界に役立つ永続的な架け橋となることを願っています。

 

英国政府はEU離脱後も、英国がグローバルな科学とイノベーションのリーダーであり続けるよう全力を尽くします。英国は、現在進行中のEUとの協力関係を支援するとともに、日本をはじめとする重要パートナー諸国との研究・イノベーションの協力関係においても魅力的な国であり続けます。

 

みなさんは英国の企業、大学、研究機関とどのような分野でパートナーシップを築きたいとお考えでしょうか?ご質問やご関心がございましたら、駐日英国大使館・総領事館 科学技術部までお問い合わせください。

 

駐日英国大使館・総領事館 科学技術部(SIN Japan):
SIN Japanは、世界28カ国に展開する英国政府のScience and Innovation Network(SIN:科学イノベーションネットワーク)の日本オフィスです。科学やイノベーションの重要テーマに係わる最良の政策ソリューションの導入、新規の日英共同研究開発や、企業または資金援助機関からの助成金獲得、貿易・投資機会の創出など、多方面から日英連携をサポートしています。

英国の研究者との連携、イノベーション・パートナーシップにご関心をお持ちの方、またSIN Japanの活動に関するご質問やご提案などがございましたら、こちらまでご連絡ください。

 

※「Horizon 2020」は、欧州のグローバルな競争力を高めることを目的に欧州連合が実施している、研究・イノベーションのための大規模プログラムです。2014年から2020年にかけて約800億ユーロの予算を計上したこのプログラムは、革新的な研究アイデアを助成し、商品として迅速に市場に投入し、雇用を生み出し、科学の飛躍的進歩と新技術を通じて世界中の人々の生活に資することを目指しています。

 


 

関連リンク:
英国の科学とイノベーションに関するファクトシート
Why Global Britain is driving the fintech revolution
Research by British Universities can help to change lives

 

出典:
1 ジョー・ジョンソン大学・科学担当大臣の言葉より引用
2 Student’s wave power idea wins scholarship
3 European Unicorns 2016
4 Elsevier, International Comparative Performance of the UK Research Base – 2013, p. 58
5 日本のFP7参加および英国との協力に関する、ビジネス・イノベーション・技能省(2014年3月)のデータより
6 2013年度は6,519人。日本学生支援機構(JASSO)のデータより

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