MENU

INNOVATION IS GREAT
FacebookTwitterGoogleLinkedIn
Feed
英国進出、輸入や研究連携へのお問い合わせ
Mail

CONTENTS

HOME > BLOG > 再生医療の商業化をリードする英国

再生医療の商業化をリードする英国

  • 29 September 2016
  • Feed

DNA

再生医療分野は最も革新的で今後期待される分野であり、英国の研究者は当初よりこの分野の研究に積極的に関わってきました。欧州には400社以上の再生医療関連企業で構成される、世界で2番目に大きな再生医療のエコシステムがありますが、欧州の先端医療製品(ATMP: Advanced Therapy Medicinal Product)市場で事業を展開している中小企業のほぼ3社に1社が、英国を拠点としています。

 

 

英国政府は、再生医療の実用化を推進するため、2012年に、"Cell and Gene Therapy Catapult(セル・アンド・ジーン・セラピー・カタパルト)"を、2013年には"UK Regenerative Medicine Platform(英国再生医療プラットフォーム)"を立ち上げるなど、様々な取り組みを行ってきました。世界レベルの研究機関と人材を有する英国には、多様で充実したエコシステムがあり、企業も活発に活動しています。

 

英国再生医療プラットフォームの設立は、英国のアカデミアが中心となり、商業化と医療分野の成功を加速するべく、共同研究開発によって新しい技術を生み出すことを目指すものです。多能性幹細胞製品の製造、細胞治療の投与、細胞分化と組織再生の制御、再生医療の安全・効果の最大化、修復における免疫系の役割の理解などでの課題を取り上げており、下記5つの分野で研究センター(Hub)を組織し、共同研究開発を通じて、同分野の商業化を支援する取り組みを行なっています。

 

  1. Cell behaviour, differentiation and manufacturing Hub
  2. Stem cell niche Hub – engineering and exploiting the niche
  3. Safety and efficacy Hub – focusing on imaging technologies
  4. Acellular approaches for therapeutic delivery Hub
  5. Immunomodulation Hub

 

試験管を使った実験

セル・アンド・ジーン・セラピー・カタパルトは、研究開発と商業化の橋渡しをすることで、英国の細胞・遺伝子治療産業を前進させることを目的に、2012年に設立され、現在120人以上のスタッフを擁しています。最先端の能力・技術・革新成果を提供することで、各企業が製品を臨床試験に取り入れることを可能にするとともに、臨床・プロセス開発・製造・規制・医療経済・市場アクセスに関する専門知識を提供し、多くの企業と協業しています。2017年には、大規模なGMP製造センターをオープンする予定です。

 

セル・アンド・ジーン・セラピー・カタパルトが毎年更新している「英国細胞・遺伝子治療治験データベース」によると、2016年6月現在、英国内で実施されている治験数は57件にのぼり、うち51件は細胞治療関連で、新規案件は12件ありました。約60%はアカデミアや研究所のスポンサーによる案件で、残り40%は企業スポンサーのものですが、2016年の傾向としては、前年度に比べ企業スポンサーの治験案件が増加傾向にあります。

 

大半の治験は参加者募集段階にあり、第二相から第三相にあるものはまだ数少ないのが現状です。2016年からex vivo遺伝子治療に加え、in vivo遺伝子治療も含むこととなりましたが、造血幹細胞治療は含まれていません。対象疾患は、ガンが全体の約21%でトップとなっており、次いで神経系、眼科、心臓血管系、胃腸疾患となっています。そして、自家細胞由来が他家細胞由来に比べ2対1の割合で高く、これは過去3年同様の傾向を示しています。細胞治療には多様な細胞タイプが使われていますが、骨髄由来細胞41%、T細胞が23%で上位であり、次いで神経細胞となっています。また、新しく血液細胞、上皮細胞も含まれています。

 

一方、臨床まで約3年以内にある前臨床段階の案件は60件で、2014年と比べ9%増となっています。対象疾患は、眼科が全体の約23%で第1位。心臓血管系、神経系ならびにガンが第2位の割合を占めています。眼科分野は2013年より毎年前臨床データベース上位に入る疾患領域です。前臨床段階では多様な細胞が使われており、間葉系間質細胞、iPS細胞、ES細胞の使用頻度が高くなっています。スポンサーは約85%がアカデミックと研究所で、残り15%が企業でした。

 

これらの統計から見えるように、英国の細胞治療・遺伝子治療の分野は、研究と商業化ともに成長期にあり、企業の興味も高まってきていることがうかがえる結果になりました。

 

駐日英国大使館 国際通商部は、再生医療分野における日英間のパートナーシップを加速するべく、英国の最新情報を今後もセミナーやこちらのブログを通じてみなさまにお届けします。

 

駐日英国大使館 国際通商部 ライフサイエンス(貿易・対英投資)担当

 

駐日英国大使館・総領事館 国際通商部(DIT Japan):
DIT Japanは、英国政府のDepartment for International Trade(DIT:国際通商省)の日本オフィスです。DIT Japanは日本企業の英国進出、および英国での既存事業の拡大の際に必要な専門的な援助を提供しています。これらのサービスは秘密厳守・無償にて行っており、また、英国製品・サービスをお探しの日本企業への情報提供もしております。

英国進出・英国での事業拡大、英国製品やサービスの輸入に関してご質問がございましたら、こちらまでお問い合わせください。

 


 

関連リンク:
BioJapan 2016:英国出展企業・団体によるセミナーとプレゼンテーション
英国内の細胞・遺伝子治療治験治データベース、前臨床データベース(英語)

MENU